骨は20〜30代をすぎると衰えはじめます。
骨の中でカルシウムなどのミネラル分が減ると、骨の密度が落ちます。つまり骨がスカスカになって弱くなります。骨の密度がもっとも濃い、いわば骨が一番強い時期は、20〜30代の頃です。骨が弱り始めるのは女性では40代。男性では60代と言われています。さらに女性では50代、男性では70代に入ると、急激に骨は弱くなっていきます。
骨は弱くなると変形しやすくなり、それが原因で姿勢が悪くなったり転びやすくなってしまいます。転倒が怖いのは、骨折に結びついてしまうから。体重60kgの人が転倒すると、その6倍の360kg近い重さが骨にかかることもあるのです。
骨折・転倒が「寝たきり」の
原因になることも
年を重ねてからの骨折は、治療やリハビリで努力しても、もとの元気な身体に戻るまでに長い時間がかかります。骨折後の経過によっては「寝たきり」の原因となることも少なくありません。国民生活基礎調査の「要介護度別にみた介護が必要となった主な原因の構成割合」によれば、「骨折・転倒」は大きな原因の1つにあげられているほどです。
介護が必要となった原因の構成割合(平成25年)
介護要因の11.8%は骨折・転倒によるものである
脳血管疾患
(脳卒中)
18.5%
認知症
15.8%
高齢による衰弱
13.4%
骨折・転倒
11.8%
関節疾患
10.9%
心疾患
(心臓病)
4.5%
その他
22.5%
不明・不詳
2.6%
厚生労働省 平成25年国民生活基礎調査の概況より作図